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RFIDの性能評価のポイント

最終更新日:2023.11.15RFIDタグ・ラベル

RFIDタグを選定する際にどのような基準で選定を行えば良いでしょう。
RFIDの性能には、RFIDタグベンダー公称スペックとしての性能と、個々のタグ毎に異なる個体差としての性能があります。

本項ではその両方について言及します。

RFIDの性能

RFIDタグの性能については国際ガイドラインがあり、 GS1によりTIPP(Tagged-Item Performance Protocol)として規格が整理されています。ここではTIPPの基準に沿って解説します。

TIPPにおけるグレードとは?

グレードとは、例えば電池における「単1、単2、単3」等のような概念です。電池を使用するユーザーは、様々な寸法・電圧レベル・その他詳細について気にすること無く、どのタイプ(グレード)の製品であるかを知るだけで予備の電池を購入可能です。

RFIDの世界でも北米を中心に日本でもTIPPグレードがRFIDタグの選定・購入に活用されています。

TIPPグレードの性能評価事項

TIPPでは各グレードは、タグ付きアイテムの感度と、様々な方向でのバックスキャッターの関係性を定義しています。 つまり、タグ正面、斜め上、真上等に計4つのアンテナを配置し、土台を水平方向に回転させることで、立体的に様々な角度での通信性能を測定します。

それは現実にRFIDが利用されるタグ・アイテム・アンテナの位置関係としてリアリティのある計測パターンかと思います。

RFIDの性能に影響を与える要素

利用環境

・周辺に金属がある場合、RFIDの性能に影響を与える場合があります。
・RFIDタグと何らかの物質が接している場合、性能に影響を与える場合があります。商品のパッケージであったり、棚であったり、ガラスであったりと様々です。

個体差

・RFIDタグには個体差があり、カタログスペックどおりの性能を発揮しない場合があります。使用中に性能が低下した場合、システムとして活用できる閾値を下回るケースもあります。

RFIDの性能を評価するには

リーダライターを用いる場合、現時点で故障していないかレベルでしか見ることはできず、性能として評価・判定することは困難です。

性能を厳密に評価するには電波暗室内に構築したテストベッドが必要ですが、実運用で全数検査を行うには負担が大きすぎるため現実的ではありません。

そこで、もっと手軽で、RFIDタグベンダー様や受け入れユーザ様が日常的に利用できる性能評価方法をご紹介いたします。

研究用RFID検査装置

Tagformance® Pro

UHF/HF帯のRFIDタグの研究用検査装置です。NFCにも対応します。
本項でご紹介した機能のほかに、コマンドを実行し結果を観測したり、複数タグの一括読み取りを試験したりと、ユーザ企業のユースケースに近い試験を実験室や導入先で容易に行うことが可能です。

Tagformance® Pro

研究開発用無響環境の構築

電波暗箱・電波暗室

RFID性能測定用に、周辺の電波状況に影響されない安全な無響環境を提供します。TIPP測定環境の構築も容易です。

電波暗箱・電波暗室

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