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RFIDタグ・ラベルの受入検査の評価ポイント

最終更新日:2022.09.01RFIDタグ・ラベル

通常RFIDタグはタグの製造者や、コンバーティング・印字・エンコード事業者により検査が行なわれた上で納入されます。しかし検査の方法や用いる装置によって、検知できる品質問題の程度に差異が大きいことをご存知でしょうか?

ここでは、RFIDタグ・ラベルの検収を行なうユーザ企業様が、RFIDの基本的な特性を理解した上で、受け入れ検査の際にどのような評価ポイントを設けるのが適切かについて言及いたします。

RFIDタグ特性の基本

1. RFIDタグには個体差として、通信可能な距離にバラツキがある

RFIDタグは高度な技術を用いて大量生産される工業製品ですが、モノであるために当然個体差が生じます。この個体差によって「適合品」「不適合品」に分類され不適合品は弾かれますが、中には適合品と判定されてもRFIDタグユーザが現場で用いる際の環境・タグの貼付状況によっては用をなさないものも生じます。

そのため、RFIDタグは個体差があることを前提に、受入検査を考えて行く必要があります。

2. RFIDタグの通信可能距離は、周波数帯によってガラリと変わる

「このRFIDタグは読み取り可能距離〇mです」という一律の数値はありません。
なぜなら、RFIDリーダー/アンテナからの出力や受信感度の性能に影響される以外に、周波数毎にタグの通信可能距離が大きく異なるからです。

また、読取可能距離については、通常相対値で示されます。
なぜならRFIDリーダー(アンテナ)からの出力強度や性能によって実際の読取可能距離は変わるためです。

3.(重要)RFIDタグの通信可能距離は、貼り付けた物質により変化する

RFIDタグの付近に金属や水が存在する場合、感度が低下するということは広く知られていますが、その他にもRFIDタグの読み取りに影響を与えるものが多くあります。例えばガラスやPVCなどの一般的なありふれた材料に貼り付けた際に、感度がピークとなる周波数が変化し、低周波数側にシフトします。

単純に感度が低下するのではなく、ピーク感度となる周波数がシフトしている

この3点を総合すると、RFIDタグに関する品質のポイントが見えてくる

RFID導入支援ベンダーは、ピーク感度となる周波数がシフトすることを見越して許容値に収まるRFIDタグを選定しているはずです。しかし、ここで個体差が問題になります。一部のタグはシフトした結果、許容値に収まらずユーザの利用現場においてエラーとなることになります。

この点に関して、シフトを見越した広い帯域で性能検査が必要であることがわかると思います。
しかしリーダライターを使った性能検査(品質管理)では帯域が狭いため問題があっても検出が不可能です。

そのため、品質を重視するタグ関連ベンダーはリーダライターでの簡易な検査を廃止し、専用の検査装置を導入することで品質を担保しています。

これらRFIDタグが持つ3つの特性を考慮した受入検査を行うことで、RFIDタグをより安定して活用することが可能になります。

RFIDタグの評価ポイントの基本

納入されたRFIDタグは基本項目として下記を評価します。

1. タグが故障していないか

RFIDタグは内部に微細加工技術で製造されたアンテナとICチップを持ち、それらが導電性の接着剤で接合されている精緻な技術の結晶です。この接着剤による接点はある程度の曲げに耐えますが限度があり、外部からの力により破損すると通信が不能になります。

また、強い静電気によりICチップ側がダメージを受け機能しなくなる場合や、薬品との接触による断線が起こる場合もあります。

アンテナ・インレイ・タグの製造プロセスや、輸送時・保管時の物流プロセス、そしてタグ・ラベルロールに対する検査プロセスなど、ユーザに届くまでの間に故障リスクに繋がる様々なシーンがあります。

そのため例えば「インレイベンダーで全数検査をしている」というだけではRFIDユーザに安心して正常品を届けることは困難ということがわかります。

2. タグの通信可能距離は要求仕様の閾値内か

故障しているかどうかについては、何らかの装置で全数検査を行なえば除外することができるでしょう。
しかし、それでもRFIDタグの個体差の問題で、実環境に導入すると一部のタグが設計上のスペックが出ておらず読み取り不可となるものが混じります。

リーダライターによる簡易な検査では、特定周波数において通信ができた/失敗したというレベルの検査であり、それは御社の実運用環境とは乖離があります。

電波の強さはアンテナからの距離の2乗に反比例することから、UHF帯では距離が2倍になれば4分の1に減衰します。つまり距離があると電波は急激に弱くなり反応しない閾値に差し掛かります。

結果、発行時にリーダライターでテストしても、RFIDタグの個体差によって実環境で通信できるものとできないものに分かれることになるのです。

3. タグは出荷前の検品時に「性能検査」が為されているか

RFIDタグの製造や印字・エンコードサービスを提供するRFIDタグ関連ベンダー様において、出荷前の検査がどのように行なわれているかを確認すると、自社で受入検査を行なう際に、どの程度の検査が必要かわかります。

ここでもし、信頼性の高いRFID性能検査装置による検査が行なわれている場合は、安心度は高くなります。しかしリーダーライターを性能検査の代替として用いている場合は、自社でのRFID検査装置を用いた検査を検討することをお勧めいたします。

RFIDの性能評価のポイント

RFIDタグユーザが受入検査をする方法

納入されたRFIDタグの受入検査を行なうには、RFIDタグの性能検査装置が必要です。

性能検査装置の機種にもよりますが、タグの全数に対して広い周波数帯での自動テストを行なうことが基本です。これを高速に自動化することで、納品されたRFIDタグの受入検査をすることができます。

RFID性能検査装置のデファクトスタンダードVoyantic

ここで弊社がお勧めするRFIDタグの性能検査装置を紹介いたします。

RFIDは国際物流などで用いられることも多いことから、標準仕様の策定は海外の業界団体を中心に行なわれています。特に利用が拡大しているUHF帯やHF帯のRFIDタグ分野における検査装置のデファクトスタンダードメーカーがフィンランドのVoyantic社です。

研究開発から製造時の品質管理までを対象に、世界中のトップベンダーから選ばれ1500件以上の実績があります。日本国内でもRFIDタグベンダー様、ソリューションベンダー様、コンバーター様から信頼をいただいており、ユーザ企業様がタグベンダー様とコミュニケーションを取る上でも、同一のプラットフォーム上の同じ軸で話ができることは、トラブルシューティングや問題解決の力強い味方になるでしょう。

製品ラインナップは卓上・手動の検査器から、Roll to Rollの自動検査器まで取り揃えており、お客様の取り扱い規模も様々です。もちろん広帯域でのテストにも対応しており、本項で述べた問題を解決する最善手と言える製品です。

RFIDタグの性能検査(品質測定)装置 Tagsurance® UHF/HF

RFIDタグの性能検査装置です。
生産時や受入時のタグの品質を検査します。
UHF帯に対応した製品と、HF帯に対応した製品があります。

多機能なRFIDタグの性能検査装置 Reelsurance™

RFIDタグ・ラベルをRoll to Rollで検査します。
当装置は多機能であり、性能検査はもちろんエンコードも同時に行なうことが可能です。
UHF/HF/NFCに対応。

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