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NFCデバイスのテスト
最終更新日:2022.12.13車載・コネクテッド
NFC(近距離無線通信)においてテストが必要なシーンとしては、下記3つがあります。「研究開発フェーズでの妥当性確認」「コンフォーマンステストの事前適合性確認」そして「製造時の品質テスト」です。
基本的なお話から順に解説します。
NFCデバイスとは


本項で扱うNFCデバイスとは、13.56MHz帯にて行なわれる近距離無線通信規格(NFCフォーラム)に準拠した通信デバイスを指します。
これらNFCデバイスにはリーダ/ライターとして動作するデバイス、NFCカードとして動作するデバイス(例:スマートフォン)を含みます。
NFCデバイスはスマートフォンへの標準的な搭載が進んでいるという傾向から、今後益々適用が拡がる見込みです。
特に、車載市場でのNFCデバイス活用が注目されています。
NFCデバイスのテスト
NFCデバイスを開発・製造するメーカー様や部品としてNFCデバイスを仕入れ自社製品に組み込む最終製品メーカー様では、NFCデバイスのテストをどのように考えるべきか言及します。
研究開発フェーズでの妥当性確認と検証
開発した製品が目的を達成するものになっているかについて、NFCの特性や利用条件などを踏まえた上で、様々な視点から分析する必要があります。
これにはNFCデバイス開発のノウハウが必要なことから、必要な分析視点が揃っているNFC用のテストツールを使用することをお勧めします。

コンフォーマンステストの事前適合性確認
NFCデバイスとして製品をリリースするためには、NFC Forumのコンフォーマンステスト(規格適合性試験)通過が必要です。
コンフォーマンステストは認定試験場に費用を支払うことで依頼できますが、通過には1300を越えるテストケースへの対応が必要なため、事前に社内でテストケースを網羅したテストを行ない問題を潰しておく必要があります。
製造時の品質テスト
デバイスの製造時には、コンフォーマンステストほどの網羅的なテストは要求されず、インラインにて高速にテスト実行できることが求められます。
テストはS11パラメータの測定、共振周波数の測定、Q値の測定、変調の状態観測などを行ないます。
これを高価なネットワークアナライザで行なうにはコストが見合わず測定に時間も掛かるため、NFCデバイスのテストに特化した専用ツールを用いることが推奨されます。